文字数が足りないっちゅーか、たんにわたしが短い文字数で文章を書けないせいっちゅーか。
 書きたいことばかりが溜まっていく……。

 今ごろだけど、雪組新公の日。
 1階席にいたわたしは、わくわくと本役さんの登場を見守った。
 コムちゃんや水しぇんを生で間近で見られて、しあわせしあわせ。あ、〜〜さんだ、〜〜ちゃんだ、と確認しながら眺める。なんせほら、本役さんたちの座席の前列に坐ってるもんでな。

 ふう、眼福だったわ。と、いったん自分の席に坐り直したあとで、「ああ、やっぱりもう一度だけ」と、後ろの席の本役さんたちを振り返って見てしまった。

 そしたら。
 目が合いました。
 ひとりの方と。
 ぱちっ、と。

 その方は、まちかめぐるさんでした……。

 うわ〜〜んっ、まちかさんと目が合っちゃったよーっ。わーんわーん、動揺。

 
 いついかなるときも、まちかめぐるの呪縛から逃れられない運命なのだわ……。

 
 まちか氏と目が合ってしまった衝撃で、二度と後ろを振り返ることはできませんでした……いや、なんとなく……。

          ☆

 月組バウホール公演『愛しき人よ』の感想をいったん書いたんだけど、消しました。
 なんか自分的に消化不良な文になったので。
 後日、書き直します。

 てゆーか、順番的にいえば、まず『ジャワの踊り子』の話の続きでしょう!

 抱腹絶倒、すばらしい『ジャワの踊り子』。爆笑必至、一生に一度は『ジャワの踊り子』。
 わたしは大変たのしみました。

 ストーリーはただのバカ話です。
 この作品については、どこが壊れてるとか作者が壊れてるとか、理屈めいたことは言いません。
 言う気力もないくらい、壊れきっているし、まちがっているし、くだらない話です。
 しかし。
 おもしろいのだ、そのバカさ加減、悪趣味加減が。
 おもしろいからゆるす(笑)。
 『牡丹と薔薇』がアリなんですから、『ジャワの踊り子』もアリです。つまりは、そーゆーレベルの話です。

 見どころ満載ですが、やはり説明しやすいのは、「誓いのハンケチーフ」でしょう。
 誓いのハンケチーフ……こうやって音として聞くだけでも、そのとんでもなさが匂ってきますね。
 ジャワでは、男から女にハンケチーフを贈ることが、愛の証なんだそーですよ。
 ラヴラヴ・バカップルのアディナン@さえちゃんとアルヴィア@くらりんも、この慣習に従うわけです。
 アディナンがアルヴィアに、ハンケチーフをプレゼント! まあうれしい! ふたりの愛は本物ね!
 愛し合うふたりは、歓喜のダンスを踊ります。
 問題のハンケチーフの端と端をくわえて、見つめ合ってくねくね踊るのです。
 1枚のハンケチーフを、ふたりでくわえるんですよ!!

 なんか今あたし、とんでもないものを見てるんじゃないだろうか……。
 と、途方に暮れた気分を味わえます。すばらしい。

 全編、このノリで進みます。
 腰砕けるよーな、とほほがいっぱい。

 でもそれがタカラヅカ。
 いっそ愉快です。

 独立運動がどーの言ってるわりになにもしないアディナンが、無人島でアルヴィアとふたり、魚を捕ってとてものんきに暮らしているところとかは、とほほパワー全開です。
 魚に注目。ここで笑わずにいられるかどうかで、心の美しさ純粋さが量れると思います。
 わたしはヨゴレた大人なので、吹き出してしまいました。

 なんにせよ、さえちゃんはなにをやってもOKです。
 かわいいバカ男アディナンは、さえちゃんの善良さやキュートさを遺憾なく発揮できるキャラだと思いました。

 爆笑するわたしをちりちりと苛む不安は、この役をオサがやるのかよ……ということでした。

 さえちゃんはいいよ、かわいい人だから! 善良な真っ白な笑顔が似合う人だから! こののーみそのない顔だけの男を、嫌味のないやさしい男として演じられる持ち味の人だから!
 でも、オサちゃんは……。

 注意。
 世間の風評とはなんの関係もなく、わたしは春野寿美礼サマを「鬼畜貴公子」と呼んでいます。彼が下級生のころから、どんなにきれーな汚れない笑顔をしていても、「絶対この人鬼畜」と思っていました。
 わたしが個人的に思っているだけです。なんの根拠もありません。ただの願望、とも言います。
 しかし、個人的に思っていることだからこそ、願望だからこそ、わたしにとっての春野寿美礼サマは完全無欠の鬼畜貴公子なの。わたしを夢中にさせる背徳の王子様なのよ〜〜。

 てことで。
 月組『ジャワの踊り子』を見ながら、ものすっげーたのしみながら、心の奥では戦々恐々でした。

 あの春野寿美礼サマが、誓いのハンケチーフ?!
 ハンケチーフくわえて、ふーちゃんと踊るの?!

 くらくら。
 か、勘弁してくれ……頼む……。

 アサコとなら許す! アサコちゃんとなら、誓いでも契りでもなんでもかわしてくれてかまわないよ! ハンケチーフくわえて腰振ってくれてぜんぜんかまわないよ!
 しかし、ふーちゃんとだろ……涙目……。

 そしてそして、わたしの鬼畜貴公子サマが、健康的な南の島で、作り物の笑っちゃうよーな嘘くさい魚握って、にかっと笑うわけ? のーみそ1gもありません!てな顔で?

 くらくら。
 か、勘弁してくれ……頼む……。

 さえちゃんでならぎりぎりゆるせても、オサちゃんだと許せないことがてんこ盛りだよ、『ジャワの踊り子』……。
 はたして、花組バージョンを観て、わたしはこんなにたのしむことができるだろうか……。いや、花組を観る予定はないんだけど。

 アディナンというキャラが似合うのは、カシゲとかタニちゃんだよー。
 まちがっても、オサやトウコという深刻系キャラはやっちゃいかんて。
 ……でもオサはやるんだね……溜息。

 
 とまあ、関係ないところで不安に苛まれながらも、月組バージョンはたのしく観ました。ええ。
 さえちゃんとゆーひのカップリングが好きなわたしには、ほんとーにカモネギな作品でした。
 『シニョール ドン・ファン』でスティーブ×セルジィオだったくらいだからな。カモネギ、カモネギ(笑)。オイシクいただきました、合掌。

 ゆーひくん、かっこええ。
 1幕はずーっとおんなじ顔して突っ立ってるだけなんだけどね。これがまた色男なんだわ。
 2幕はコワレてるし(笑)。

 そしてなんといっても、越リュウ。
 ああああ、越リュウ。
 黒塗り民族衣装軍団の中で、ひときわ目立つ白人姿。すらりとした長身、洋服、冷酷鬼畜悪役、そしてトドメの口ヒゲ。ヒゲフェチのわたしとWHITEちゃんは、悶絶寸前。
 くわっこい〜〜、越リュウさまぁぁあ。
 3列目効果がいちばん大きかったのは、まちがいなく越リュウだよぉ。フィナーレの野郎ダンスのとき、マイクなしの越リュウさまの生声の「ぅオラァ〜〜ッ!!」を聞いたときにゃ、わたしとWHITEちゃんはふたりそろって腰砕けてたよ……はぁはぁ、脊髄直下のフェロモン爆弾だよー。

 ああ……こんなにたのしくていいのか、『ジャワの踊り子』。自分でも意外だったよ……。
 まあ、一度きりだからたのしいのかもしれんが……コレに通うとなると、演出家を呪い殺したくなるのかもしれんが……とりあえず、1回観るぶんにはおすすめ!
 さあ、あなたも「誓いのハンケチーフ」をその目で観るのだ!!

     

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