昨日、見知らぬ人たちと、人生を語った。

 
 ……いや、なんとなく。なりゆきで。
 わたしの人生ではなく、もっととりとめのないもの。
 今の社会とかこの国とか、ラブソングやドラマについて。
 
 わたしに話しかけてきたのは、そーゆーサークル活動をしている人たちらしい。
 わたしたちが普段なんとなく疑問を抱きつつもスルーしているよーなことを、改めて話し合いませんか、という趣旨のようだ。

 桜は盛りを過ぎ、枝が目立つようになっている。
 地面には花びら。
 時折舞う、天と地の花。

 わたしと彼らがそのまま地面に坐り込んで話していると、母娘連れが通りかかった。
 娘の方が、会話に加わる。彼女は、我が国の抱える借金の仕組みについて説明を受け、曖昧に笑っていた。国債って知ってる? お金というものがどういうものなのか知ってる?
 聞けば彼女、昨日が入学式の、ぴっかぴかの中学1年生だという。中学生活の最初の日から、ヘヴィな話題だね、と言ったらまた笑った。

 家の近所の公園で、何故わたしはいきなり哲学してるんだ?
 しかしわたしは、寒さに負けて哲学を途中放棄した。
 本気で討論するには薄着すぎ。
 だって、銀行に行くだけのつもりで、着の身着のままぶらりと家を出ただけだったんだもの。
 銀行に行って、軍資金を下ろすのよ。土曜日は『ファントム』の発売日だもん!! チケット代を下ろさなきゃ。
 

 人と話すのはたのしい。
 彼らのサークルに入ろうとは思わなかったけれど、彼らと話すのはたのしかったよ。
 ひさしぶりに、アタマを使って話をした気がする(ひさしぶりなんかい・笑)。

  

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