うちの父は、うちの猫にめろめろ。
されど、うちの猫は父が嫌い。
今日もまた、父はいやがる猫を抱きしめては猫パンチをくらっていた。
キックではない。パンチだ。
前足で叩くのだ。
右利きらしい。猫のパンチは、いつも右前足。
猫の気持ちもわかる。
脂ぎったおっさんに抱きしめられたら、そりゃ嫌だろう。うちの猫はオスだしな。
「パパ、それってセクハラだよ」
と、つねづね言っているんだが、改める気はまったくないらしい。
猫は、外出するときは必ずわたしの肩に乗る。
肩に乗せて、親の家に行くと、まず父がよろこんで寄ってくる。目尻を下げて、猫の名前を猫なで声で連呼する。
だから猫は、わたしの肩の上。
だから父は、わたしの肩のすぐそばに顔を寄せる。
「パパ、おなか。おなか当たってる!!」
なにがいやかって、あーた。
父の腹が、わたしの背中に当たるんですよ!! 腹が出てるもんだから、他の部分が触れなくても、腹だけは当たってしまうのよ!
想像してみてよ、あなたの「父親」の腹が背中に当たる感触を!!
うっきゃ〜〜っ。
気持ち悪い〜〜っっ!
しかし父はわたしの悲鳴なんぞ無視して、猫なで声で猫を呼びつづける。
耳元で連発される、ちゅっ、ちゅっ、という音。
なにがいやかって、あーた。
父のチューの音が、わたしの耳元でするんですよ!!
想像してみてよ、あなたの「父親」のチューを!!
おぞぞぞぞっ。 鳥肌。
もちろん猫も心底嫌がって、必死の形相で顔を背けています。わたしの肩の上で、不自由そうに身をよじっています。
「パパ、それってセクハラだよ」
愛に夢中な姿は、こうも滑稽に映るのです。溜息。
されど、うちの猫は父が嫌い。
今日もまた、父はいやがる猫を抱きしめては猫パンチをくらっていた。
キックではない。パンチだ。
前足で叩くのだ。
右利きらしい。猫のパンチは、いつも右前足。
猫の気持ちもわかる。
脂ぎったおっさんに抱きしめられたら、そりゃ嫌だろう。うちの猫はオスだしな。
「パパ、それってセクハラだよ」
と、つねづね言っているんだが、改める気はまったくないらしい。
猫は、外出するときは必ずわたしの肩に乗る。
肩に乗せて、親の家に行くと、まず父がよろこんで寄ってくる。目尻を下げて、猫の名前を猫なで声で連呼する。
だから猫は、わたしの肩の上。
だから父は、わたしの肩のすぐそばに顔を寄せる。
「パパ、おなか。おなか当たってる!!」
なにがいやかって、あーた。
父の腹が、わたしの背中に当たるんですよ!! 腹が出てるもんだから、他の部分が触れなくても、腹だけは当たってしまうのよ!
想像してみてよ、あなたの「父親」の腹が背中に当たる感触を!!
うっきゃ〜〜っ。
気持ち悪い〜〜っっ!
しかし父はわたしの悲鳴なんぞ無視して、猫なで声で猫を呼びつづける。
耳元で連発される、ちゅっ、ちゅっ、という音。
なにがいやかって、あーた。
父のチューの音が、わたしの耳元でするんですよ!!
想像してみてよ、あなたの「父親」のチューを!!
おぞぞぞぞっ。 鳥肌。
もちろん猫も心底嫌がって、必死の形相で顔を背けています。わたしの肩の上で、不自由そうに身をよじっています。
「パパ、それってセクハラだよ」
愛に夢中な姿は、こうも滑稽に映るのです。溜息。
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