こわいというよりも。@SIREN
2003年11月7日 ゲーム 6日に、弟に出したメール。
『SIREN、買うよね?
昨日、阿呆父のせいでいっぱい泣いた、かわいそーな姉のためにも、買ってくるように(笑)。』
『SIREN』というのは、6日発売のプレステ2のゲームソフトだ。弟は買うかどうか悩んでいる様子だった。
理由はひとつ。月末に、『零−紅い蝶−』を買う予定だから。忙しい彼は、今新しいソフトを買っても、プレイする時間がない。
でもでも。わたしはやりたいのよ、『SIREN』が遊びたいの! でもって、びんぼーなわたしは、自分では買えないのよ、それなら弟にねだるしかないでしょう!(笑) 買ってよ買ってよ、そしてわたしにプレイさせてー。
そしてその昨日、わくわくと弟の帰りを待っていたら。
『いつも行くゲーム屋で、SIREN、売り切れてた』
と、メールが届いた。
うっそぉーっ、売り切れ?! つーか、そんなに売れてんの?! 腐ってもソニー・ブランドっ?
「そんなら、別のゲーム屋行きなよ! アンタの職場の近所、ゲーム屋くらいいくらでもあるでしょ」
あきらめきれないわたしは、帰宅した弟に言いたいことを言っておく。彼は無言で聞いていたが。
本日、1日遅れで買ってきてくれました、『SIREN』!!
家庭内でいろいろあり、すっかりぐれていたわたしに、多少同情してくれたのかもしれんな、弟よ。
ホラーゲーム『SIREN』。
ドラマ『トリック』の舞台になりそーな山の中の村が舞台。謎の伝承、儀式、迷い込んだ人々と、襲いかかる屍人……「村」と「人間」の描写がリアルでこわそう。
『ファミ通』の記事を読んで姉弟そろってわくわくしていたソフトだ。腐っても「ソニー・コンピュータ・エンタテインメント」製タイトルだからなっ(いや、ソニー製のタイトルでも、ヘボはいろいろあるが。『レジェンド・オブ・ドラグーン』とか、とか…笑)。『零』と同じ月に発売でさえなければ、弟もなんの躊躇もなく買っていたはず。
パッケージの写真も、マニュアルもいい感じだ。ああ、この血まみれの老婆なんて、こわくていいよなー。
ひとしきりパッケージやマニュアルを見ながら、姉弟で喋る。プレイする前にあーだこーだ想像してお喋りするのもたのしいんだよねえ。
「いつもとはチガウ店で買ったわけなんだけど。新発売のタイトルで、いちばん大きくコーナーが作られていたのは『スパロボ』だった」
「そりゃ『スパロボ』でしょ。わたしが店の人でも、『スパロボ』で大々的にコーナー作るよ」
と言うわたしは元ゲーム屋の店員だ。
「んで、『SIREN』は2番目の扱いだった」
「ほお。それでも2番目なんだ」
「うん、それでその店、『SIREN』に購入特典っつーか、おまけが特別についてたんだ」
と言って弟は、さらに鞄をがさごそする。
おまけ? その店独自の? ホラーゲームの「おまけ」なんて、なにがつくのよ? まがまがしいもの?
出てきたのは、
『零−紅い蝶−』の映像DVDだった。
爆笑。
こうきますか!!
「すごいだろ、コレがコレの購入特典だよ? 信じられる?」
「すごいっ、たしかにすごい!!」
大ウケするわたしたちのそばで、母がぽかんとしている。
「なにがそんなにすごいの?」
化粧品にたとえて説明しましょう。
A社の製品を買ったお客さんがいるとします。もしこれにおまけをつけるとしたら、ふつーは、「A社の」試供品だとかノベルティです。資生堂の化粧水買った人に、わざわざカネボウの乳液をおまけであげたりしないってこと。
メーカーは、自分とこの製品を買ってもらうために、おまけをつけるわけだから。
『SIREN』はソニー、『零』はTECMOなんだよね。メーカーがチガウの。だから、業界のルールからいうと、おまけにはならない。
ところが。
A社の製品を買ったのに、B社の試供品をおまけでもらってしまった。何故か。
それは、買った製品が、特殊なジャンルだったから。
A社のダイエット用サプリを買ったら、B社のダイエット用サプリの試供品をおまけでもらってしまった、てな感じです。
メーカーや商品名を中心に考えて買うのではなく、「ダイエット用サプリ」という特殊な製品を中心に考えた買い物である場合、こーゆーおまけの付け方はアリだよね。
なにがなんでもダイエットしたい人は、別のダイエット商品だって試してみるだろうから。
ホラーゲーム『SIREN』を買った人に、ホラーゲーム『零』の宣伝DVDプレゼントか!
「さすが、日本橋のゲーム屋はチガウねえ」
「オタクの街だからなあ。店員がゲームの内容を理解してなきゃ、できない特典だよなー」
「『SIREN』買う人が『零』の映像見たら、そりゃ買うでしょう!」
ぱちぱち。すばらしいおまけです。
とゆーわけで、緑野姉弟は本日から『SIREN』のプレイをはじめました。
まず、最初にやるのは購入者である弟。
深夜にわたしの部屋にソフトを配達に来た彼は、差し出しながら、
「なかなかいい感じ。……しかし、むずい。アクションがかなりシビア」
と、言う。
ア、アクションがシビア? ちょっと待て、アクションゲームなの?
「かなりアクションだな」
……あたし、できるかな?
「さあ? 苦労するんじゃない?(にやり)」
弟が見学している前で、とりあえずプレイしてみる。みる……が。
スタート1分で死んだ……。
ななななにこれ。あっ、また死んだ。またやりなおし。ええっ、なにこれえっ。
「どうも、死んでおぼえるゲームらしいな」
ひええ、マジっすか。
ゲームオーバー、リトライの連続!!
「まあ、がんばれ」
死に続けるわたしに、にやにや笑いを遺して、弟は自分の家に帰っていった。
ホラーゲーム『SIREN』。
こわいというより、忙しい……。
『SIREN、買うよね?
昨日、阿呆父のせいでいっぱい泣いた、かわいそーな姉のためにも、買ってくるように(笑)。』
『SIREN』というのは、6日発売のプレステ2のゲームソフトだ。弟は買うかどうか悩んでいる様子だった。
理由はひとつ。月末に、『零−紅い蝶−』を買う予定だから。忙しい彼は、今新しいソフトを買っても、プレイする時間がない。
でもでも。わたしはやりたいのよ、『SIREN』が遊びたいの! でもって、びんぼーなわたしは、自分では買えないのよ、それなら弟にねだるしかないでしょう!(笑) 買ってよ買ってよ、そしてわたしにプレイさせてー。
そしてその昨日、わくわくと弟の帰りを待っていたら。
『いつも行くゲーム屋で、SIREN、売り切れてた』
と、メールが届いた。
うっそぉーっ、売り切れ?! つーか、そんなに売れてんの?! 腐ってもソニー・ブランドっ?
「そんなら、別のゲーム屋行きなよ! アンタの職場の近所、ゲーム屋くらいいくらでもあるでしょ」
あきらめきれないわたしは、帰宅した弟に言いたいことを言っておく。彼は無言で聞いていたが。
本日、1日遅れで買ってきてくれました、『SIREN』!!
家庭内でいろいろあり、すっかりぐれていたわたしに、多少同情してくれたのかもしれんな、弟よ。
ホラーゲーム『SIREN』。
ドラマ『トリック』の舞台になりそーな山の中の村が舞台。謎の伝承、儀式、迷い込んだ人々と、襲いかかる屍人……「村」と「人間」の描写がリアルでこわそう。
『ファミ通』の記事を読んで姉弟そろってわくわくしていたソフトだ。腐っても「ソニー・コンピュータ・エンタテインメント」製タイトルだからなっ(いや、ソニー製のタイトルでも、ヘボはいろいろあるが。『レジェンド・オブ・ドラグーン』とか、とか…笑)。『零』と同じ月に発売でさえなければ、弟もなんの躊躇もなく買っていたはず。
パッケージの写真も、マニュアルもいい感じだ。ああ、この血まみれの老婆なんて、こわくていいよなー。
ひとしきりパッケージやマニュアルを見ながら、姉弟で喋る。プレイする前にあーだこーだ想像してお喋りするのもたのしいんだよねえ。
「いつもとはチガウ店で買ったわけなんだけど。新発売のタイトルで、いちばん大きくコーナーが作られていたのは『スパロボ』だった」
「そりゃ『スパロボ』でしょ。わたしが店の人でも、『スパロボ』で大々的にコーナー作るよ」
と言うわたしは元ゲーム屋の店員だ。
「んで、『SIREN』は2番目の扱いだった」
「ほお。それでも2番目なんだ」
「うん、それでその店、『SIREN』に購入特典っつーか、おまけが特別についてたんだ」
と言って弟は、さらに鞄をがさごそする。
おまけ? その店独自の? ホラーゲームの「おまけ」なんて、なにがつくのよ? まがまがしいもの?
出てきたのは、
『零−紅い蝶−』の映像DVDだった。
爆笑。
こうきますか!!
「すごいだろ、コレがコレの購入特典だよ? 信じられる?」
「すごいっ、たしかにすごい!!」
大ウケするわたしたちのそばで、母がぽかんとしている。
「なにがそんなにすごいの?」
化粧品にたとえて説明しましょう。
A社の製品を買ったお客さんがいるとします。もしこれにおまけをつけるとしたら、ふつーは、「A社の」試供品だとかノベルティです。資生堂の化粧水買った人に、わざわざカネボウの乳液をおまけであげたりしないってこと。
メーカーは、自分とこの製品を買ってもらうために、おまけをつけるわけだから。
『SIREN』はソニー、『零』はTECMOなんだよね。メーカーがチガウの。だから、業界のルールからいうと、おまけにはならない。
ところが。
A社の製品を買ったのに、B社の試供品をおまけでもらってしまった。何故か。
それは、買った製品が、特殊なジャンルだったから。
A社のダイエット用サプリを買ったら、B社のダイエット用サプリの試供品をおまけでもらってしまった、てな感じです。
メーカーや商品名を中心に考えて買うのではなく、「ダイエット用サプリ」という特殊な製品を中心に考えた買い物である場合、こーゆーおまけの付け方はアリだよね。
なにがなんでもダイエットしたい人は、別のダイエット商品だって試してみるだろうから。
ホラーゲーム『SIREN』を買った人に、ホラーゲーム『零』の宣伝DVDプレゼントか!
「さすが、日本橋のゲーム屋はチガウねえ」
「オタクの街だからなあ。店員がゲームの内容を理解してなきゃ、できない特典だよなー」
「『SIREN』買う人が『零』の映像見たら、そりゃ買うでしょう!」
ぱちぱち。すばらしいおまけです。
とゆーわけで、緑野姉弟は本日から『SIREN』のプレイをはじめました。
まず、最初にやるのは購入者である弟。
深夜にわたしの部屋にソフトを配達に来た彼は、差し出しながら、
「なかなかいい感じ。……しかし、むずい。アクションがかなりシビア」
と、言う。
ア、アクションがシビア? ちょっと待て、アクションゲームなの?
「かなりアクションだな」
……あたし、できるかな?
「さあ? 苦労するんじゃない?(にやり)」
弟が見学している前で、とりあえずプレイしてみる。みる……が。
スタート1分で死んだ……。
ななななにこれ。あっ、また死んだ。またやりなおし。ええっ、なにこれえっ。
「どうも、死んでおぼえるゲームらしいな」
ひええ、マジっすか。
ゲームオーバー、リトライの連続!!
「まあ、がんばれ」
死に続けるわたしに、にやにや笑いを遺して、弟は自分の家に帰っていった。
ホラーゲーム『SIREN』。
こわいというより、忙しい……。
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