殺ヤモリ事件。

2003年10月23日 家族
 ヤモリが死んでました……。

 とのさんとかねすきさんと、「ヤモリは‘家守’という意味もあって、家の守り神として殺しちゃいけない」という話をしていた矢先。

 死んでましたがな、うちのヤモリ。

「親の家に連れて行け!」
 と鳴く猫を抱いて、玄関のドアを開けると。

 そこには、ぺしゃんこになったヤモリ様が。

 どうやら、ドアに挟まれて圧死した様子。
 ドアの桟のカタチに段状になってつぶれてます。

 だだだ誰よっ、ヤモリをドアでつぶしたヤツ!

 わたしは猫を肩に乗せて、わたわたと親の家に逃げ込む。
 だって、こわいじゃない、桟のカタチにつぶれたイキモノなんて!
 ドアを閉めたら、しっぽだけが外から見えている状態なのよ?!

「ヤモリがつぶれてる〜〜っ!!」
 誰が犯人?
 殺ヤモリ犯。いや、殺意はなかったはずだから、過失致死?
「あたしじゃないわっ」
 母は無実を主張する。
「ヤモリがいたら、わかるはずだもの」
「あたしだって気づくよ」
 わたしたちは、共に無実を主張、互いを認め合う。
 では、犯人は他の誰かだ。

 つーか、明るいときならドアを開閉する際、5cm以上もあるイキモノに気づくだろう。

 夜になってから、このドアを開閉した者といえば……。

 弟だ!
 ヤツは暗闇の中、うちの玄関ドアを開けた!

「あいつだわ!」
「そうよ、あの子なら気づかずにヤモリを殺すわ。動作が大雑把だから!」
「あの身長だから、足下なんかろくに見えないしねっ」

 つーことで、殺ヤモリ犯は弟に決定。
 本人の自供は無効。それ以前に決定。

 で。
 ヤモリの死体は誰が片付けるのよ?
 わたしはいやよ、こわくて直視もできないんだから!

「男どもにやらせましょう」
「そうね、男どもの仕事よね」

 こんなときだけ、母と娘は仲がいい。
 無実のはずのふたり。何故だか、漂うのは共犯者のかほり……。

 

コメント

日記内を検索