誰かオギーを止めなくてよかったのか?@白昼の稲妻
2003年10月4日 タカラヅカ 宙組公演『白昼の稲妻』『テンプテーション』観劇。
恒例になり果てている伊藤園貸切。司会のにーちゃんのテンションも健在、つーかこの人、毎年レベルアップしてるよね?
今後の資料のために書いておこう、今年の手みやげは、「250ml紙パックのお〜いお茶」「250ml紙パック任意のお茶(人によってチガウ。わたしは金の烏龍茶だった)」「新製品・サロンドカフェ、デミタス・ブレンド・カフェオレの3本セット(缶なのでめちゃ重い)」だった。
やっぱ最初の年の「贈答用・箱入りティーバッグセット」にかなうモノはないな。
応募は6万通ほどあったそうで、わたしは8通送って1つ当たった。
わたしが体調不良で死んでいる間にWHITEちゃんが抽選、見事3列目センター近くを当ててくれた。ありがとうありがとう。
おかげで、次は後方席から全体を見たいな、と思うくらい堪能させてもらった。
柴田侑宏作、荻田浩一演出、『白昼の稲妻』。
タイトルだけ見ると「なんじゃそりゃ?」と引いてしまうが、19世紀前半のパリが舞台の恋愛サスペンスだ。タイトルからはとても内容が想像できない。『ガラスの風景』もそうだったから、柴田先生のブームかもしれない。
アルベール@たかこはパリで、昔好きだった女の子、ヴィヴィアンヌ@お花様に再会した。8年前(だったっけ?)彼女は身内の不幸&政変のごたごたで、外国へ亡命してしまっていたんだ。
やったぜ、あきらめていた恋よ、もう一度! アルベールはひとりで盛り上がるが、ヴィヴィアンヌは今ひとつ煮え切らない。彼女もアルベールに気がありそうなんだけど、「それどころじゃないの!」とこれまたひとりでテンパっている。
ヴィヴィアンヌにはなにか、秘密があるようだ。恋する男はストーキングで秘密を探る。
なんと、ヴィヴィアンヌは8年前に死んだ家族の仇を捜していたのだ。彼女の家族の立て続けの死は、政敵ランブルーズ侯爵@水しぇんの陰謀だったのだ! そりゃー、のんきにたかこ……ぢゃねえ、アルベールと恋愛なんかしてらんないわ。
アルベールは彼女に協力を申し出る。つーか、ちゃっかり愛を告白する。君の敵はボクの敵、ふたりで悪党をやっつけよう! それも、殺人なんて手段は使わない。アルベールは詩人で劇作家だ、自分たちの劇団で告発劇を上演するんだ、これは正義の聖戦だ!
しかし、侯爵側がアルベールたちの動きに気づいた模様。重ねられる妨害工作。
さあ、舞台の幕は無事に上がるのか?
おどろいたこと。
1・お花様の年齢。……10代? ものすっげー若い役作り。柴田先生、この期に及んでお花様に少女役をやらせますか……びっくりだ。
2・水くんのヒゲ。……かっこいい。かっこいいよー。うきゃ〜〜っ。
3・柴田作品と荻田演出の乖離感。……ここまで別モノでいいの?
えーっと、前半はかなり眠いです。
どうしたもんかね、これは。仕方ないことなんだけど、状況説明のためにかなりの時間を割いてある。
物語が動き出すのは、ヴィヴィアンヌの敵がわかってからだ。
そっから先は小気味よく展開するんだけどなあ。ダメな人は、前半で爆睡してるかも。
後半が何故盛り上がるのか。ストーリーが動くから、というのはたしかにある。だがそれ以上に。
オギーが全開になるんだ。
ルネ@アリスちゃんがどうこう(一応伏せてみる)、てなシーンあたりから、オギー、エンジンかかってます。
そして、劇中劇『オセロー』。
これ、すごい。
オギー全開。
ここはすでに柴田作品じゃない。
荻田浩一作品。
やばいよやばいよ、大劇でやっていいの? 表現していいの?
嫉妬、憎悪、破壊。
オギー版『オセロー』。
愛、怒り、慟哭。
美しくも恐ろしい精神世界がそこに。
とりあえず。
オギーファンは、この劇中劇のためだけに、行け。
その目でその魂で、見ておけ。
あとは寝ていてもいいから。
てなシーンです。はい。
あまりに劇中劇がものすごかったので、そのあとのシーンのしょぼさに盛大に拍子抜けしたよ。
へ?
終わり?
ハッピーエンドですか、へー、そーなんだー。頭ぽりぽり。
幕が下りたときには、すでになにを観に来たのか、わからなかった。
えっとぉ、オギーのショーを観たんだっけか。あっ、チガウ、柴田原作の芝居を観たんだった、忘れてた。でも、どんな話だったっけ??
オギーと波長の合う人には、やばいくらい劇中劇と、他のストーリー部分が乖離してます。
まったく別物。浮きまくり。
ねえコレ、いいの?
オギーやりすぎなんじゃない? わたしはたのしかったからいいけど、1本の作品としてはバランス悪すぎるよ?
トイレの列に並んでいるときの、周囲の人たちの会話。
「ねえ、今のお芝居わかった?」
「さあぁ? なんか、難しかったわねえ」
「前の雪組の方がよかったわ、『Romance de Paris』。『ローマの休日』みたいで」
「あたしはアレの方がよかったわ。『望郷は海を越えて』」
体調が悪いことも相まって、膝が砕けそうになったよ。『望郷』以下だってさ、そりゃすげえや。
ミステリでいうならば、名探偵が皆を集めて謎解きする、いちばんの盛り上がり部分を、「オギー全開のショー」で表現しちゃったんだもん。
わかんない人には、本気でわかんないと思うぞ?
いいのか、それ?
バウならともかく、大劇だぞ?
ふつうに「タカラヅカ」である柴田部分と、感性暴走のオギー部分。ひとつの作品が、ここまでぱっきり分かれているってのは、どうよ?
いっそのこと、バウでオギー単独作品として、『オセロー』原作のオリジナルを上演してくれ。
まな板に載る素材のひとつは「嫉妬」。
…………想像しただけで背筋が凍るよーな作品が、できるはずだ。
恒例になり果てている伊藤園貸切。司会のにーちゃんのテンションも健在、つーかこの人、毎年レベルアップしてるよね?
今後の資料のために書いておこう、今年の手みやげは、「250ml紙パックのお〜いお茶」「250ml紙パック任意のお茶(人によってチガウ。わたしは金の烏龍茶だった)」「新製品・サロンドカフェ、デミタス・ブレンド・カフェオレの3本セット(缶なのでめちゃ重い)」だった。
やっぱ最初の年の「贈答用・箱入りティーバッグセット」にかなうモノはないな。
応募は6万通ほどあったそうで、わたしは8通送って1つ当たった。
わたしが体調不良で死んでいる間にWHITEちゃんが抽選、見事3列目センター近くを当ててくれた。ありがとうありがとう。
おかげで、次は後方席から全体を見たいな、と思うくらい堪能させてもらった。
柴田侑宏作、荻田浩一演出、『白昼の稲妻』。
タイトルだけ見ると「なんじゃそりゃ?」と引いてしまうが、19世紀前半のパリが舞台の恋愛サスペンスだ。タイトルからはとても内容が想像できない。『ガラスの風景』もそうだったから、柴田先生のブームかもしれない。
アルベール@たかこはパリで、昔好きだった女の子、ヴィヴィアンヌ@お花様に再会した。8年前(だったっけ?)彼女は身内の不幸&政変のごたごたで、外国へ亡命してしまっていたんだ。
やったぜ、あきらめていた恋よ、もう一度! アルベールはひとりで盛り上がるが、ヴィヴィアンヌは今ひとつ煮え切らない。彼女もアルベールに気がありそうなんだけど、「それどころじゃないの!」とこれまたひとりでテンパっている。
ヴィヴィアンヌにはなにか、秘密があるようだ。恋する男はストーキングで秘密を探る。
なんと、ヴィヴィアンヌは8年前に死んだ家族の仇を捜していたのだ。彼女の家族の立て続けの死は、政敵ランブルーズ侯爵@水しぇんの陰謀だったのだ! そりゃー、のんきにたかこ……ぢゃねえ、アルベールと恋愛なんかしてらんないわ。
アルベールは彼女に協力を申し出る。つーか、ちゃっかり愛を告白する。君の敵はボクの敵、ふたりで悪党をやっつけよう! それも、殺人なんて手段は使わない。アルベールは詩人で劇作家だ、自分たちの劇団で告発劇を上演するんだ、これは正義の聖戦だ!
しかし、侯爵側がアルベールたちの動きに気づいた模様。重ねられる妨害工作。
さあ、舞台の幕は無事に上がるのか?
おどろいたこと。
1・お花様の年齢。……10代? ものすっげー若い役作り。柴田先生、この期に及んでお花様に少女役をやらせますか……びっくりだ。
2・水くんのヒゲ。……かっこいい。かっこいいよー。うきゃ〜〜っ。
3・柴田作品と荻田演出の乖離感。……ここまで別モノでいいの?
えーっと、前半はかなり眠いです。
どうしたもんかね、これは。仕方ないことなんだけど、状況説明のためにかなりの時間を割いてある。
物語が動き出すのは、ヴィヴィアンヌの敵がわかってからだ。
そっから先は小気味よく展開するんだけどなあ。ダメな人は、前半で爆睡してるかも。
後半が何故盛り上がるのか。ストーリーが動くから、というのはたしかにある。だがそれ以上に。
オギーが全開になるんだ。
ルネ@アリスちゃんがどうこう(一応伏せてみる)、てなシーンあたりから、オギー、エンジンかかってます。
そして、劇中劇『オセロー』。
これ、すごい。
オギー全開。
ここはすでに柴田作品じゃない。
荻田浩一作品。
やばいよやばいよ、大劇でやっていいの? 表現していいの?
嫉妬、憎悪、破壊。
オギー版『オセロー』。
愛、怒り、慟哭。
美しくも恐ろしい精神世界がそこに。
とりあえず。
オギーファンは、この劇中劇のためだけに、行け。
その目でその魂で、見ておけ。
あとは寝ていてもいいから。
てなシーンです。はい。
あまりに劇中劇がものすごかったので、そのあとのシーンのしょぼさに盛大に拍子抜けしたよ。
へ?
終わり?
ハッピーエンドですか、へー、そーなんだー。頭ぽりぽり。
幕が下りたときには、すでになにを観に来たのか、わからなかった。
えっとぉ、オギーのショーを観たんだっけか。あっ、チガウ、柴田原作の芝居を観たんだった、忘れてた。でも、どんな話だったっけ??
オギーと波長の合う人には、やばいくらい劇中劇と、他のストーリー部分が乖離してます。
まったく別物。浮きまくり。
ねえコレ、いいの?
オギーやりすぎなんじゃない? わたしはたのしかったからいいけど、1本の作品としてはバランス悪すぎるよ?
トイレの列に並んでいるときの、周囲の人たちの会話。
「ねえ、今のお芝居わかった?」
「さあぁ? なんか、難しかったわねえ」
「前の雪組の方がよかったわ、『Romance de Paris』。『ローマの休日』みたいで」
「あたしはアレの方がよかったわ。『望郷は海を越えて』」
体調が悪いことも相まって、膝が砕けそうになったよ。『望郷』以下だってさ、そりゃすげえや。
ミステリでいうならば、名探偵が皆を集めて謎解きする、いちばんの盛り上がり部分を、「オギー全開のショー」で表現しちゃったんだもん。
わかんない人には、本気でわかんないと思うぞ?
いいのか、それ?
バウならともかく、大劇だぞ?
ふつうに「タカラヅカ」である柴田部分と、感性暴走のオギー部分。ひとつの作品が、ここまでぱっきり分かれているってのは、どうよ?
いっそのこと、バウでオギー単独作品として、『オセロー』原作のオリジナルを上演してくれ。
まな板に載る素材のひとつは「嫉妬」。
…………想像しただけで背筋が凍るよーな作品が、できるはずだ。
コメント