所詮、似たもの家族。@クロックタワー3
2003年9月28日 ゲーム 昨日に引き続き、『クロックタワー3』の感想。
とゆーのも、花組青年館の並びに行く前にプレイしていたのよ。並びに出かける時間の関係で、寝るのはあきらめていたしな。
第4話の後半から、エンディングまで一気にプレイしました。
痛切に思ったのは、スタッフが「恐怖をはき違えていること」だ。
あるいは、わたしが感じる「恐怖」と、スタッフの求める「恐怖」が別のモノだったということだろう。
全5話構成のこのゲームでわたしがおもしろかったのは、2話まで。3話以降は別。
2話までの物語にあったのは、「精神的なこわさ」だった。
見知らぬ夜の街を、自分の足で歩く恐怖。
美しい町並みなのに、あちこちに残る惨劇の痕。
死体や血痕から、そこで起こった出来事を想像し、ぞっとしながらも次へ進む。
これって、精神的な恐怖なのね。人間に想像力があるからこその、こわさ。なにも痛い目には遭ってないにもかかわらず、こわい。
現れる殺人鬼も、ギリギリ現実の範疇。「まさか、そんな」と思わせる、現実の陰惨な事件の凶悪犯レベル。実際、街で拾う新聞に「連続殺人」として事件が載っていたりする。
現実だからこそ、こわい。
幽霊も出てくるし、殺人鬼もどうやら生身の人間ではなく化け物らしいけれど、それでもまだリアリティは存在している。殺人鬼が化け物であっても、それに襲われるのは現実世界の人々だから。ふつうの生活をしている人たちだから。
日常を徘徊する殺人鬼という恐怖。
ゴシックロマンに満ちた前世紀のロンドンの街並みに、それはとても美しく融合する。
ところが、3話以降はがらりと変わる。
ここでの恐怖は、「追い立てられる恐怖」だ。「実際に痛めつけられる恐怖」だ。
精神ではなく、「肉体的な恐怖」。
舞台も場所もどーでもいい。とにかく素っ頓狂なクリーチャーが出てきて、奇声を発しながらヒロインを追いかけ回す。攻撃する。
ゴシックロマンはどこへ行ったのおぉぉ?!
魔と日常のあやうい均衡は?
精神的などきどきは?
現実にいるかもしれない、とぞっとさせる「殺人鬼」は?
……すべてを物語自身がかなぐり捨て、ただの悪趣味なアクションものに変貌。
先にプレイしていた弟が、
「今、第3話の途中。斧男があまりにバカなんで、途中で止まってる」
と言って、ソフトを貸してくれた。
第1話の殺人鬼・ハンマー男も第2話の硫酸男も、十分バカだったのに、なにを今さらなことを言ってるんだ、と思ったよ。
でも、プレイしてみて納得。
あまりにバカだ、斧男。
第2話までの殺人鬼たちは、とんでもない外見をしてはいたけれど、それでもぎりぎり現実の範疇。霧のロンドンを徘徊していてもなんとかOKだった。
しかし、第3話の斧男は、現実なんかどこにも残ってなかった。異世界ファンタジーRPGのモンスターと同じ。しかも陽気な電波系。舞台もロンドンから、異世界に移転。
あの、コレ、こわいっすか……? ただのバカに見えますが……。
「3話の斧男にしろ、4話のシザーズ兄妹にしろ、うざすぎ。もっとじっくり探検したいのに、すぐにあいつらが奇声あげながら出てきて、なにもたのしめない」
はじめて歩く城の中とか、じっくり見てみたいじゃん。ぞっとしたいじゃん。精神的なこわさを堪能したいじゃん。
なのに、精神的にぞっとしているヒマがない。殺人鬼が陽気にバカ丸出しに現れるので、逃げなくてはならない。
「スタッフはアレを『恐怖』だと思ってるんだろ」
弟は言い捨てる。
バカ丸出しの敵(露出狂の変態を想像してくれてOK。そいつらが、「ジョキジョキ〜〜(はぁと)」と叫びながらハサミを振り回したりするノリ)が突然現れて追いかけ回す、アレがスタッフの求める「恐怖」。
精神的にぞっとさせるのではなく、肉体的にびっくりさせる。それが、このゲームでいうところの「恐怖」。
びっくり、てのは別に、「恐怖」ではないんだがなあ。
後ろから「わっ!」とおどかされたら、そりゃドキッとはするけど、ソレ恐怖チガウやん……。
でもそもそも、『クロックタワー』シリーズというのは、そういうゲームなのかもしれない。
シザーマンに追いかけられるゲームらしいから。
それでもまあ、1回限りならどこでびっくりさせられるかわからないから、素直にびっくりどっきりしながらプレイ。そこそこたのしめる。
でも、2回目はいらねーや。
それにしてもアクションというのは、自分が成長しなければ勝てないんだよね。
何度も死んで、自力でコツをおぼえ、腕を上げていく。
……だからわたしはへぼゲーマーなんだってば! アクションはダメなのよ、勝てないのよ!
ラスボス相手に3時間……。
戦い方を覚えたから、もう一度やればもっと楽に勝てると思うけど、2度と戦いたくないわ。
2話まではたのしかったし、3話以降もストーリーにツッコミ入れつつ、それなりにたのしくプレイしました。
『クロックタワー3』からの教訓……「所詮、似たもの家族」。
正義の女戦士の家系であるという、アリッサの血脈。どうやら彼女の一族は、いろんな意味でやばい人ばかりみたいです。
悲劇というより、立派な喜劇。
ツッコミを待つ、捨て身の誘い受ファミリーです。
そして、花組青年館の発売日。
結果は、聞かないでください……るーるーるー(涙)。
とゆーのも、花組青年館の並びに行く前にプレイしていたのよ。並びに出かける時間の関係で、寝るのはあきらめていたしな。
第4話の後半から、エンディングまで一気にプレイしました。
痛切に思ったのは、スタッフが「恐怖をはき違えていること」だ。
あるいは、わたしが感じる「恐怖」と、スタッフの求める「恐怖」が別のモノだったということだろう。
全5話構成のこのゲームでわたしがおもしろかったのは、2話まで。3話以降は別。
2話までの物語にあったのは、「精神的なこわさ」だった。
見知らぬ夜の街を、自分の足で歩く恐怖。
美しい町並みなのに、あちこちに残る惨劇の痕。
死体や血痕から、そこで起こった出来事を想像し、ぞっとしながらも次へ進む。
これって、精神的な恐怖なのね。人間に想像力があるからこその、こわさ。なにも痛い目には遭ってないにもかかわらず、こわい。
現れる殺人鬼も、ギリギリ現実の範疇。「まさか、そんな」と思わせる、現実の陰惨な事件の凶悪犯レベル。実際、街で拾う新聞に「連続殺人」として事件が載っていたりする。
現実だからこそ、こわい。
幽霊も出てくるし、殺人鬼もどうやら生身の人間ではなく化け物らしいけれど、それでもまだリアリティは存在している。殺人鬼が化け物であっても、それに襲われるのは現実世界の人々だから。ふつうの生活をしている人たちだから。
日常を徘徊する殺人鬼という恐怖。
ゴシックロマンに満ちた前世紀のロンドンの街並みに、それはとても美しく融合する。
ところが、3話以降はがらりと変わる。
ここでの恐怖は、「追い立てられる恐怖」だ。「実際に痛めつけられる恐怖」だ。
精神ではなく、「肉体的な恐怖」。
舞台も場所もどーでもいい。とにかく素っ頓狂なクリーチャーが出てきて、奇声を発しながらヒロインを追いかけ回す。攻撃する。
ゴシックロマンはどこへ行ったのおぉぉ?!
魔と日常のあやうい均衡は?
精神的などきどきは?
現実にいるかもしれない、とぞっとさせる「殺人鬼」は?
……すべてを物語自身がかなぐり捨て、ただの悪趣味なアクションものに変貌。
先にプレイしていた弟が、
「今、第3話の途中。斧男があまりにバカなんで、途中で止まってる」
と言って、ソフトを貸してくれた。
第1話の殺人鬼・ハンマー男も第2話の硫酸男も、十分バカだったのに、なにを今さらなことを言ってるんだ、と思ったよ。
でも、プレイしてみて納得。
あまりにバカだ、斧男。
第2話までの殺人鬼たちは、とんでもない外見をしてはいたけれど、それでもぎりぎり現実の範疇。霧のロンドンを徘徊していてもなんとかOKだった。
しかし、第3話の斧男は、現実なんかどこにも残ってなかった。異世界ファンタジーRPGのモンスターと同じ。しかも陽気な電波系。舞台もロンドンから、異世界に移転。
あの、コレ、こわいっすか……? ただのバカに見えますが……。
「3話の斧男にしろ、4話のシザーズ兄妹にしろ、うざすぎ。もっとじっくり探検したいのに、すぐにあいつらが奇声あげながら出てきて、なにもたのしめない」
はじめて歩く城の中とか、じっくり見てみたいじゃん。ぞっとしたいじゃん。精神的なこわさを堪能したいじゃん。
なのに、精神的にぞっとしているヒマがない。殺人鬼が陽気にバカ丸出しに現れるので、逃げなくてはならない。
「スタッフはアレを『恐怖』だと思ってるんだろ」
弟は言い捨てる。
バカ丸出しの敵(露出狂の変態を想像してくれてOK。そいつらが、「ジョキジョキ〜〜(はぁと)」と叫びながらハサミを振り回したりするノリ)が突然現れて追いかけ回す、アレがスタッフの求める「恐怖」。
精神的にぞっとさせるのではなく、肉体的にびっくりさせる。それが、このゲームでいうところの「恐怖」。
びっくり、てのは別に、「恐怖」ではないんだがなあ。
後ろから「わっ!」とおどかされたら、そりゃドキッとはするけど、ソレ恐怖チガウやん……。
でもそもそも、『クロックタワー』シリーズというのは、そういうゲームなのかもしれない。
シザーマンに追いかけられるゲームらしいから。
それでもまあ、1回限りならどこでびっくりさせられるかわからないから、素直にびっくりどっきりしながらプレイ。そこそこたのしめる。
でも、2回目はいらねーや。
それにしてもアクションというのは、自分が成長しなければ勝てないんだよね。
何度も死んで、自力でコツをおぼえ、腕を上げていく。
……だからわたしはへぼゲーマーなんだってば! アクションはダメなのよ、勝てないのよ!
ラスボス相手に3時間……。
戦い方を覚えたから、もう一度やればもっと楽に勝てると思うけど、2度と戦いたくないわ。
2話まではたのしかったし、3話以降もストーリーにツッコミ入れつつ、それなりにたのしくプレイしました。
『クロックタワー3』からの教訓……「所詮、似たもの家族」。
正義の女戦士の家系であるという、アリッサの血脈。どうやら彼女の一族は、いろんな意味でやばい人ばかりみたいです。
悲劇というより、立派な喜劇。
ツッコミを待つ、捨て身の誘い受ファミリーです。
そして、花組青年館の発売日。
結果は、聞かないでください……るーるーるー(涙)。
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