コントローラを握っていたら、電話が鳴った。
 日付変更線まであと少し、という時間。
 こんな時間に我が家に電話をかけてくるのは、オレンジかWHITEちゃんのどちらか。でもきっと、今回はWHITEちゃんだわ!

「はい、緑野です」
「こんばんはー」
 名乗らないけどやっぱりWHITEちゃんでした。なんでやっぱりかというと、明日のことで連絡取らなきゃなと思っていたから。

「明日はどうする?」
「は? なに?」
「だから明日」
「明日? なにかあったっけ?」
 WHITEちゃんの声があせりだす。ほんとうに通じていない。
「へ? 明日じゃなかった? 並び」
 彼女に通じないから、わたしもあせりだす。
「並び? なんかあった?」

「だから、花青年館」
「…………ソレ、明後日」

 すみません。
 わたしが勘違いしてました。土曜日だって思い込んでたんだよーっ。

「あぶなかったっ、あたし、明日並びに行ってたよ!」
「行ってもたぶん、孤独だったと思うよ……誰もいないから」

 WHITEちゃんの用件は
「今から行くから!」
 ということでした……。

 どーせ「明後日」並びで会うのに、日付変更線近くなってからウチにくるのね。それって大変じゃないかい、君が。わたしはぜんぜんかまわないけど。
 WHITEちゃんがウチの来るのはいつも夜中。夜行性?

 WHITEちゃんはどこぞの懸賞で当てたという、豪華なペットフードをうちの猫にプレゼントしてくれました。
 猫がソレを食べるところを見たかったそうな。
 粗食で生きているうちの猫は、そりゃーもーものすごい勢いで豪華なエサに食らいついてました。よかったな、猫。WHITEちゃんに感謝しろ。
 つーか人見知りなうちの猫は、わたしの他にはいまいちなつかないんだが、唯一例外としてWHITEちゃんにはなついているのだ。何故。WHITEちゃんはたぶん、大して猫好きではないと思うんだが。

 いつものよーにいろいろくっちゃべって、WHITEちゃんが帰っていったのは午前3時前。

「んじゃ明後日」
「明後日ね」
 別れの挨拶は、次の並びの日の再会を約束する言葉さ(笑)。

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