ママ孝行。

2002年12月5日 家族
 母と旅行することになった。
 お正月に。

 なんでもいきなり、思い立ったらしい。

「娘なんてものは、嫁に行ってしまったら一緒に遊べなくなる。母娘で旅行できるのは最後のチャンスかも!」と。

 いやその……心配しなくても、娘、嫁に行く予定ないですが……。

「そんなのわかんないじゃない。あたしは出会ったその日に『この人と結婚する!』って思ったもの。あんただってそうかもよ」

 それはあんただけっすよ、ママン……。わたしにはそんな思いこみの激しさはないってばよ。

 よーするに母、予定外に休日ができてしまい、暇らしい。
 「この世でもっとも忙しい人」であるのが母のポリシーなので、予定のない休日なんてものは存在してはならない。んで、わたしに白羽の矢がたったのだろう。

 わかったよ……安かったら、つきあうよ……娘、今金ないんや……。

「大丈夫、ほら、これなんか安いでしょ? つきあってくれるなら、半額出してあげてもいいわ」

 と、見せられたツアーは、まあ許容範囲。
 そしてそのまま、わたしはアルバイトへ出かけた。CANちゃんの会社がまた忙しいそーなので、お手伝いするのだ。

 そのバイト先で、母からのメールを受け取る。

『旅行、いいのがあったから申し込んだよ』

 申し込んだ? いいのがあった? じゃあ、さっき見せられたのとは別なやつ?

 帰宅してから、その「すでに申し込んだ」という旅行のパンフレットを見せられる。

 ……あの、最初に見たやつの「倍」のお値段ですが……。
 そして母、「つきあってくれるなら、半額出す」と言ったことはきれーに失念してます。
 全額、わたしが出すんですか……?
 この金額出して旅行するなら、友だちと行きたいです。その方が絶対たのしいのわかってる。

 でもまあ……親孝行……だよな……つきあってあげなきゃ……。

 ママはビール片手にるんるん。
 がんばってエスコートしますですよ、はい……。

 

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