サルとレッサーパンダ。
2002年7月17日 タカラヅカ わたしはイベント好きのうれしがり屋なので、ヅカは初日に行くし、気になるお店はオープン日に行く。
ミナミのビックカメラもそうだったし、キタのヨドバシカメラもそうだ。
ビックカメラはなかなかにおいしかったが、ヨドバシはハズレ。特売品はなにも残ってなかったし、スタッフ少なすぎ。大阪をナメてるな、って感じだったよ。
そのヨドバシのオープン日、わたしが買ったものは、電化製品ではなく、コムサストアの、人形だった。
コムサストアの3階に、「コムサドール」っちゅーのがある。
20種類くらいはあるだろう、やたらめったらかわいいぬいぐるみたちの中の1匹に、どーにもこーにも、惹かれてしまった。
それは、サルだ。
ひょうたん型の顔をした、茶色いサル。テナガザルらしく、手足はひょろりと長い。髪はふさふさと真ん中だけが立ち、今で言うならベッカム様ヘアかしらね。
そのサルが、わたしのハートを直撃した。
…………フアンに似てる…………。
そう。『血と砂』の、フアンだ。我らがケロちゃんおめでとう初主演! の、フアンだ。
そのころはまだ、『血と砂』の舞台の興奮が残っている時期だった。
べつに、ケロがサル顔だと思っているわけでも、言っているわけでもない。ただ、そのぬいぐるみが、わたし的にみょーーーに、フアンを連想させるカオをしていたのだ。
後日、同じくケロファンのクリスティーナ嬢にそのサルを見せたところ、「わかるような気がする(笑)」と言っていたので、わたしの目の錯覚だけでもないと思う。
フアンに似ているなら、もうこれは買うしかないっ。
せっかくのヨドバシオープン日に、なんでコムサで、よりによってぬいぐるみっ?! とゆーセルフつっこみは置くとして。
さて、このコムサドール。
なかなかに、愉快なシステムなのだ。
売っているぬいぐるみたちは、おなかがからっぽ。綿が入っていないんだな。客が自分の好みで詰めることになってるの。
わたしは自分で選んだサルの中に、願いごとを書いたカプセルを入れ、自分で選んだオルゴールを入れ、スタッフのおにーさんに、専用マシンで綿を入れてもらった。
おにーさんが適量を入れてくれたのに、「なんかたよりない。もっと入れて」と言う。おにーさんは首を傾げながらも、さらに入れてくれた。
教訓。プロの助言には従おう。
わたしが「もっと」と言ったがために、わたしのサルはでぶでぶになった。腹がぼーんと張ったサルになっちゃったのよ。涙。
次に、お洋服を選ぶ。
いったい何種類あるんだ? 和洋の結婚衣装、スポーツ、民族衣装、職業服と、バラエティに富む。
かわいい服は山ほどあるのに、わたしのサルには似合わない。でぶだからだ。腹が出ているので、トップスが腹の上で反っちゃうの。
何着試着したかしら。自分の服でもこんなに迷わないぞ、ってくらい、迷ったわ。
客にはスタッフがマンツーマンで付くのだけど、わたしに付いてくれたおねーさんは、快く試着三昧につきあってくれ、「でぶはなにも似合わないんだ……」と悲しむわたしをなぐさめてくれていた。
「ほら、この服がいちばん似合いますよ、かわいい!」
スタッフのおねーさんと、同行していた友人のきんどーさんが口を揃えて誉めてくれた服は。
赤いレスリング服だった……。
あんなにいろんなかわいい服があるのに、よりにもよって……レスリング服……。
「たしかに、いちばん似合いますね……」
と、わたし。
「ねえ。かわいいですよ」
と、おねーさん。
「たしかに、かわいいです。でもわたし、レスリング服を着たサルを愛せるかどうか、自信がありません」
「………………」
「………………」
無口になるおねーさんと、きんどーさん。
でもま、買いました。
だってこれしか似合う服がないし。
さて、次は出生証明書発行手続き。
なんとこのぬいぐるみたちは、ここで「生まれる」ことになっているそーな。お買いあげするお客様が「親」になるらしい。
で、パソコンの前に坐らされ、データを入力する。
ぬいぐるみに名前をつけるのはいいさ。
問題は、親っちゅーか飼い主のデータの入力だな。
わたしは、相当とほほな気分だった。
だってこれ、絶対子ども対象に作ってあるよ。「おなまえ」とか「おとし」とか入れるんだぜぇ?
最高年齢じゃないのか、オレ? とか思いながら、正直に入力する。
次に待っているのは、「記念撮影」だ。
生まれたばかりのぬいぐるみを抱いて、記念撮影。
「お願い、一緒に映って!」と懇願したのに、きんどーさんは「恥ずかしいからヤだ(笑)」と言って、わたしをひとりにする(涙)。
どーせわたしはイベント好き、アンティークな椅子に坐ってサルと一緒に記念撮影。
……身長170近い、いいトシの女が、ぬいぐるみと記念撮影……。
寒い。寒いよママン。
写真付きの出生証明書には、しっかりとわたしの名前が「ちゃん付け」で、シャレにならない年齢と共に印刷されていた……。ふふふ(涙)。
祭りの恥はかき捨て。
その意識のもとに買った、サルのぬいぐるみ。
名前はフアン。男の子。
今はもうどこにやったかおぼえていない出生証明書に、ちゃんと記載してある。
とまあ、長々とした前置きだが。
この、サルのフアンの服を試着しまくっていたときに、迷わずわたしはスタッフのおねーさんに聞いたのだ。
「闘牛士の服はありますか?」
いろんな職業服や民族服があるから、聞いたんだけど。答えはNO。
「ぜひ作ってください」
「企画室に伝えておきます」
そんな会話をした。
そして、あれから10ヶ月ほど経ったのかな。
コムサドールから、手書きのダイレクトメールが来た。「新しいお洋服全27種入荷しました!」
昨日壊れたプレステ2のメモリーカードを買いがてら、コムサドールへ寄ってみる。
全27種っていったって、闘牛服はないよねぇ。と、思いつつ。
…………あるし。
あるんですよ、闘牛士!!
ちょっとぉぉおおおっっ。
買うしかないでしょう、奥さん!!(誰?)
ジャケットとズボン、白いシャツにネクタイ。そして深紅のカポーテのセット。
念のため、お店のサルに試着させてもらったけど、どーせうちのフアンはでぶだから、同じ着こなしにはなんないし、フアンがフアンである以上、闘牛服は買うしかないんだけどさっ。(へんな日本語)
買いましたよ、闘牛服。
色は黒。
ちくしょー、なんで白じゃないんだ、フアンの闘牛服なら白だろおっ、とか思うけどもーそれはいい。
帰ってさっそく着せましたよ、うちのフアンに。
か、かわいいっっ。(親バカ)
多少腹が出ているが、そんなことはどーでもいいのだ。
フアンが「光の衣装」を着ている。
そのことが重要なのだ。鼻息。
わたしの意見でコムサが闘牛服を作ってくれたとは思わないが、自分が言ったとおりのものが目前に差し出されると、興奮するなあ。
あとは、ゆうひだ。
たのむコムサさん、レッサーパンダのぬいぐるみを作ってくれえ。あらいぐまでも可。
そしたらわたし、そいつに盗賊の衣装(たしか第1弾の洋服の中にあったよね?)を着せて「プルミタス」と名前をつけるよ。
そして、フアンと並べて、部屋に飾る。
ああ、うっとり。
ミナミのビックカメラもそうだったし、キタのヨドバシカメラもそうだ。
ビックカメラはなかなかにおいしかったが、ヨドバシはハズレ。特売品はなにも残ってなかったし、スタッフ少なすぎ。大阪をナメてるな、って感じだったよ。
そのヨドバシのオープン日、わたしが買ったものは、電化製品ではなく、コムサストアの、人形だった。
コムサストアの3階に、「コムサドール」っちゅーのがある。
20種類くらいはあるだろう、やたらめったらかわいいぬいぐるみたちの中の1匹に、どーにもこーにも、惹かれてしまった。
それは、サルだ。
ひょうたん型の顔をした、茶色いサル。テナガザルらしく、手足はひょろりと長い。髪はふさふさと真ん中だけが立ち、今で言うならベッカム様ヘアかしらね。
そのサルが、わたしのハートを直撃した。
…………フアンに似てる…………。
そう。『血と砂』の、フアンだ。我らがケロちゃんおめでとう初主演! の、フアンだ。
そのころはまだ、『血と砂』の舞台の興奮が残っている時期だった。
べつに、ケロがサル顔だと思っているわけでも、言っているわけでもない。ただ、そのぬいぐるみが、わたし的にみょーーーに、フアンを連想させるカオをしていたのだ。
後日、同じくケロファンのクリスティーナ嬢にそのサルを見せたところ、「わかるような気がする(笑)」と言っていたので、わたしの目の錯覚だけでもないと思う。
フアンに似ているなら、もうこれは買うしかないっ。
せっかくのヨドバシオープン日に、なんでコムサで、よりによってぬいぐるみっ?! とゆーセルフつっこみは置くとして。
さて、このコムサドール。
なかなかに、愉快なシステムなのだ。
売っているぬいぐるみたちは、おなかがからっぽ。綿が入っていないんだな。客が自分の好みで詰めることになってるの。
わたしは自分で選んだサルの中に、願いごとを書いたカプセルを入れ、自分で選んだオルゴールを入れ、スタッフのおにーさんに、専用マシンで綿を入れてもらった。
おにーさんが適量を入れてくれたのに、「なんかたよりない。もっと入れて」と言う。おにーさんは首を傾げながらも、さらに入れてくれた。
教訓。プロの助言には従おう。
わたしが「もっと」と言ったがために、わたしのサルはでぶでぶになった。腹がぼーんと張ったサルになっちゃったのよ。涙。
次に、お洋服を選ぶ。
いったい何種類あるんだ? 和洋の結婚衣装、スポーツ、民族衣装、職業服と、バラエティに富む。
かわいい服は山ほどあるのに、わたしのサルには似合わない。でぶだからだ。腹が出ているので、トップスが腹の上で反っちゃうの。
何着試着したかしら。自分の服でもこんなに迷わないぞ、ってくらい、迷ったわ。
客にはスタッフがマンツーマンで付くのだけど、わたしに付いてくれたおねーさんは、快く試着三昧につきあってくれ、「でぶはなにも似合わないんだ……」と悲しむわたしをなぐさめてくれていた。
「ほら、この服がいちばん似合いますよ、かわいい!」
スタッフのおねーさんと、同行していた友人のきんどーさんが口を揃えて誉めてくれた服は。
赤いレスリング服だった……。
あんなにいろんなかわいい服があるのに、よりにもよって……レスリング服……。
「たしかに、いちばん似合いますね……」
と、わたし。
「ねえ。かわいいですよ」
と、おねーさん。
「たしかに、かわいいです。でもわたし、レスリング服を着たサルを愛せるかどうか、自信がありません」
「………………」
「………………」
無口になるおねーさんと、きんどーさん。
でもま、買いました。
だってこれしか似合う服がないし。
さて、次は出生証明書発行手続き。
なんとこのぬいぐるみたちは、ここで「生まれる」ことになっているそーな。お買いあげするお客様が「親」になるらしい。
で、パソコンの前に坐らされ、データを入力する。
ぬいぐるみに名前をつけるのはいいさ。
問題は、親っちゅーか飼い主のデータの入力だな。
わたしは、相当とほほな気分だった。
だってこれ、絶対子ども対象に作ってあるよ。「おなまえ」とか「おとし」とか入れるんだぜぇ?
最高年齢じゃないのか、オレ? とか思いながら、正直に入力する。
次に待っているのは、「記念撮影」だ。
生まれたばかりのぬいぐるみを抱いて、記念撮影。
「お願い、一緒に映って!」と懇願したのに、きんどーさんは「恥ずかしいからヤだ(笑)」と言って、わたしをひとりにする(涙)。
どーせわたしはイベント好き、アンティークな椅子に坐ってサルと一緒に記念撮影。
……身長170近い、いいトシの女が、ぬいぐるみと記念撮影……。
寒い。寒いよママン。
写真付きの出生証明書には、しっかりとわたしの名前が「ちゃん付け」で、シャレにならない年齢と共に印刷されていた……。ふふふ(涙)。
祭りの恥はかき捨て。
その意識のもとに買った、サルのぬいぐるみ。
名前はフアン。男の子。
今はもうどこにやったかおぼえていない出生証明書に、ちゃんと記載してある。
とまあ、長々とした前置きだが。
この、サルのフアンの服を試着しまくっていたときに、迷わずわたしはスタッフのおねーさんに聞いたのだ。
「闘牛士の服はありますか?」
いろんな職業服や民族服があるから、聞いたんだけど。答えはNO。
「ぜひ作ってください」
「企画室に伝えておきます」
そんな会話をした。
そして、あれから10ヶ月ほど経ったのかな。
コムサドールから、手書きのダイレクトメールが来た。「新しいお洋服全27種入荷しました!」
昨日壊れたプレステ2のメモリーカードを買いがてら、コムサドールへ寄ってみる。
全27種っていったって、闘牛服はないよねぇ。と、思いつつ。
…………あるし。
あるんですよ、闘牛士!!
ちょっとぉぉおおおっっ。
買うしかないでしょう、奥さん!!(誰?)
ジャケットとズボン、白いシャツにネクタイ。そして深紅のカポーテのセット。
念のため、お店のサルに試着させてもらったけど、どーせうちのフアンはでぶだから、同じ着こなしにはなんないし、フアンがフアンである以上、闘牛服は買うしかないんだけどさっ。(へんな日本語)
買いましたよ、闘牛服。
色は黒。
ちくしょー、なんで白じゃないんだ、フアンの闘牛服なら白だろおっ、とか思うけどもーそれはいい。
帰ってさっそく着せましたよ、うちのフアンに。
か、かわいいっっ。(親バカ)
多少腹が出ているが、そんなことはどーでもいいのだ。
フアンが「光の衣装」を着ている。
そのことが重要なのだ。鼻息。
わたしの意見でコムサが闘牛服を作ってくれたとは思わないが、自分が言ったとおりのものが目前に差し出されると、興奮するなあ。
あとは、ゆうひだ。
たのむコムサさん、レッサーパンダのぬいぐるみを作ってくれえ。あらいぐまでも可。
そしたらわたし、そいつに盗賊の衣装(たしか第1弾の洋服の中にあったよね?)を着せて「プルミタス」と名前をつけるよ。
そして、フアンと並べて、部屋に飾る。
ああ、うっとり。
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