続『二戦』語り。やおいネタなので注意。
2002年6月23日 タカラヅカ 昨日の日記で書き忘れたけど、同人誌原稿脱稿。かねすきさんに送った。
殿さんにはしかられるだろーけど、えっちは一切ナシ。うーん、やおいと名乗るにはおこがましいよーな健全さだわ。ただバカップルがいちゃいちゃしてるだけの話。
でもさ、ナイスリーとビッグ・ジュールだよ……シリアスなエロが書けるわけないっしょ……。
あまり達成感がないのは何故だろう。ここ数日はかかりきりだったんだけどな。
さて、『二戦』の話のつづきでもするか。
今日は冒頭で同人誌の話をしたから、やおいの話にしよう。
『二戦』でやおい(笑)。
シンクレアとその親友クリフォードの関係は、わかりやすいやおい秋波を出している。
たしかクリフォード役のトド様自身が、役のホモ的側面について語っていた。クリフォードが生涯独身なのは、シンクレアへの友情が強すぎたためだ、と。
グラフに載っていた座談会見て、ぶっとんだもんな。トド様、わかってて演じてたのか、と。そーゆー色気面に乏しい人だと思ってたからさ。
クリフォードはわっかりやすいホモだし、アルヴァもやばい感じ。
だが、見事なことにシンクレア、完全にノンケなんだよなあ(笑)。
シンクレアひとりが健全オーラ出しまくってるんで、主人公周辺ではちっとも萌えなかったよ。
正塚せんせ、さすがに当て書きうまいよね。いっちゃんの持つ健全さが、まんまシンクレアとシンクロしてる。やおい好き的にはおいしくないけど(笑)。
だから、わたしが萌えたのは、べつの男たち。
ええ、力いっぱいアダルト路線、ハウザー大佐だ!!(笑)
『二戦』を観て痛感したのは、
「ハウザー大佐、総受」
とゆーことだ……。
誰相手にも受だよね、大佐。天然ボケ男シンクレア相手でも受だわ。
ここで、昔知人に出したメールを発掘。
なんかどえらいことになってるけど、愉快な内容なので、貼り付けておく。
『二戦』クエイド×ハウザーのやおいストーリー解説。あくまでも、解説。わたしならこう書くなー、という。
あ、この日記をうっかり読んでしまった、やおいがダメな人は、この下は読まないでください。
クエイドにとってハウザーは、「気の合わない上司」。
まあ、どこにでもあるよね、こーゆーの。と、あきらめムード。
いちおー、口やかましく意見するけど、聞く気ないだろこのオヤジ(怒)てなもん。
気は合わないし、規律を重んじるクエイドにとって、ハウザーの言動は理解したくないものも多々あるけれど、彼の優秀さは認めている。だからなんとか、険悪にならずにつきあっている。ダジャレを言うハウザーに、わざわざ溜息ひとつついたあとで、わざとらしく拍手をしてみせるクエイド。むっと黙り込むハウザー。重たーい沈黙のあと、淡々と仕事の話を再開したりね。
ま、ここまでは、「愉快なオヤジたち」(笑)。
しかし。
変化が訪れるのは、ハウザーがシュトロゼックと仲良くなってから。
最初はもちろん、シュトロゼックとハウザーは犬猿の中で、顔を合わせるたびに舌戦をかわしていたのだけど。
ずれていた歯車が、あるときぴたりと合ってしまう。
んで、一度あってしまえばアンタ、はなれられない居心地のよさ。
ハウザーはシュトロゼックに骨抜き。
それを目の当たりにしたクエイドに芽生える、嫉妬。
自分を理解せず(自分も理解しなかった)、自分を愛さない(自分も愛さなかった)あの男が、自分でない別の男を認め、愛した。
それって、おれがシュトロゼックより劣っているということか?
ハウザーがシュトロゼックの肩を持つのが気に入らない。あいつは敵の首魁なのに。
人間として男として、自分が価値を認められないシュトロゼック(だって敵で異民族。このへん、クエイドは選民意識のカタマリ)が、ハウザーに認められて、自分が認められないなんて、おかしい。
ハウザーの軍人としての器量を尊敬してはいたが、人間としての性格には反感を持っていたクエイド、ここでまちがった方向へ走る。
ハウザーは、「人間の器量」とはべつのところで、自分よりもあの男を認めているのだ、と。
べつのところって?
そりゃもちろん、いちばん下世話な方向さ。
「ハウザー大佐が奥様と離婚された原因は、やはり性癖の問題ですか? あの赤熊のような男がお好みでは、連邦の名家出身であられた奥様にはさぞご不満でしたでしょうね」
真面目な男はキレるとこわい。クエイドはあの上品な顔で、次々とそれ言っちゃシャレにならんぞ的なお下劣なことを言う。
言うだけでなく、想像する。ハウザーが、あの赤熊に抱かれている様子なんぞを。
それは、自分をまもるため。おれが人間としてシュトロゼックに負けたわけじゃない。シュトロゼックはハウザーの愛人だから、おれよりも好まれているというだけのことだ。
ハウザーは憤慨する。そりゃもちろん。彼とシュトロゼックは、もちろんプラトニック(笑)。
おたがい、恋愛に近い感情があることは認めているが、なんといっても思慮深い大人の男たちなので、今の関係を壊すよーなマネはしないと、暗黙の了解があった。
それを愚弄するかのような、クエイドの言葉。そりゃ怒るさ。
だけどクエイドは、ハウザーの怒りの中に真実を嗅ぎつけ、さらに激昂する。やっぱりそうなんだ、と。
クエイドの、ハウザーへの破壊衝動は、恋愛感情ではないかもしれない。
気は合わないけれど器を認めていた上司。相手に自分の望む形で認めてもらえなかったこと、自分が価値を認められない男以下に思われていること、プライド、異民族への差別意識、基地に孤立する今の状態への恐怖、いろんなものがすべて混ざり合い、クエイドは破滅へ突き進むことになる。
男に欲情する趣味はカケラもないが、ひび割れた存在意義が、ハウザーを蹂躙しろと叫ぶ。シュトロゼックよりもおれが上だ。ハウザーよりもおれが上だ。おれが正しい。誰もおれを否定するな。おれだけが正しい……!
もしも、ハウザーが、おれを愛してくれたら。
受け入れてくれたら。
おまえは正しい、と言ってくれたら。
……救われる、のに。
救われたい、のに。
犯しておいて、泣くのは反則だぞ、と、ハウザーは思うけれど、とりあえずクエイドの涙は見なかったふりをしてやる。いい男だ、ハウザー。
クエイドの慟哭はわかるけれど、そこまで面倒見てやるほどハウザーも大人物じゃないし、ヒマもない。彼はやっぱりシュトロゼックのもとへ行く。シュトロゼックをいちばん信じ、愛する。クエイドはさらに「おれは否定された」と思って激昂するんだがね。ああ、悪循環。
一方、シュトロゼックの息子、アルヴァ。父親そっくり(外見は母親似らしい。神さまありがとう!)の彼はもちろん、父の愛人(笑)ハウザーに反発しながら惹かれていく。ハウザーに似ている、とゆー理由でシンクレアにちょっかい出してみたり。
クエイドがハウザーに無体なマネをしているのを知って、マジにクエイド暗殺を考えて、父親に殴られてみたり。ま、若いわな。
舞台のクライマックス、シュトロゼックと最後のランデヴー(笑)中のハウザーのもとへ、クエイドがなぐり込んでくるよね。あのとき、「この野郎!」とクエイドに向かっていくアルヴァはツボですわ。(あっけなく撃たれて、役立たずなのもまたよし)
クエイドは最後の最後まで、ハウザーに向けてだだっ子のよーに、地団駄を踏みつづけた。愛ではなかったかもしれない。だけど、他のなにものにもかえられない激情が、そこにあった。
ハウザーの心を誰よりもなによりも求めていたのは、まちがいなくクエイドだった……。
そんなクエイドの無形の思いを、彼の死と共に、ハウザーは背負うことになる。
クロイツェル基地の地下に安置されたクエイドの遺体に、そっと口付けて。「あいしてる、って、言ってやればよかったな」……それは真実じゃないけど、クエイドだってべつに、真実なんか欲してなかったよ。
欲しかったものは。
……クエイドのバカがこんな死に方したせいで、ハウザーは愛するシュトロゼックと決別することになる。生涯会うこともなく。
ただ、父の想いを背負い、傷を抱いたまま隠居生活をするハウザーを、アルヴァが訪ねてゆくのはまた、べつのはなし……。(そんときいくつだ、ハウザー……50代やほひ……)
どっとはらい。
あ、もう文字数がない。
この話をきちんと小説にしたら、おもしろそうなんだけどなあ。いつか書けるといいなあ(笑)。
殿さんにはしかられるだろーけど、えっちは一切ナシ。うーん、やおいと名乗るにはおこがましいよーな健全さだわ。ただバカップルがいちゃいちゃしてるだけの話。
でもさ、ナイスリーとビッグ・ジュールだよ……シリアスなエロが書けるわけないっしょ……。
あまり達成感がないのは何故だろう。ここ数日はかかりきりだったんだけどな。
さて、『二戦』の話のつづきでもするか。
今日は冒頭で同人誌の話をしたから、やおいの話にしよう。
『二戦』でやおい(笑)。
シンクレアとその親友クリフォードの関係は、わかりやすいやおい秋波を出している。
たしかクリフォード役のトド様自身が、役のホモ的側面について語っていた。クリフォードが生涯独身なのは、シンクレアへの友情が強すぎたためだ、と。
グラフに載っていた座談会見て、ぶっとんだもんな。トド様、わかってて演じてたのか、と。そーゆー色気面に乏しい人だと思ってたからさ。
クリフォードはわっかりやすいホモだし、アルヴァもやばい感じ。
だが、見事なことにシンクレア、完全にノンケなんだよなあ(笑)。
シンクレアひとりが健全オーラ出しまくってるんで、主人公周辺ではちっとも萌えなかったよ。
正塚せんせ、さすがに当て書きうまいよね。いっちゃんの持つ健全さが、まんまシンクレアとシンクロしてる。やおい好き的にはおいしくないけど(笑)。
だから、わたしが萌えたのは、べつの男たち。
ええ、力いっぱいアダルト路線、ハウザー大佐だ!!(笑)
『二戦』を観て痛感したのは、
「ハウザー大佐、総受」
とゆーことだ……。
誰相手にも受だよね、大佐。天然ボケ男シンクレア相手でも受だわ。
ここで、昔知人に出したメールを発掘。
なんかどえらいことになってるけど、愉快な内容なので、貼り付けておく。
『二戦』クエイド×ハウザーのやおいストーリー解説。あくまでも、解説。わたしならこう書くなー、という。
あ、この日記をうっかり読んでしまった、やおいがダメな人は、この下は読まないでください。
クエイドにとってハウザーは、「気の合わない上司」。
まあ、どこにでもあるよね、こーゆーの。と、あきらめムード。
いちおー、口やかましく意見するけど、聞く気ないだろこのオヤジ(怒)てなもん。
気は合わないし、規律を重んじるクエイドにとって、ハウザーの言動は理解したくないものも多々あるけれど、彼の優秀さは認めている。だからなんとか、険悪にならずにつきあっている。ダジャレを言うハウザーに、わざわざ溜息ひとつついたあとで、わざとらしく拍手をしてみせるクエイド。むっと黙り込むハウザー。重たーい沈黙のあと、淡々と仕事の話を再開したりね。
ま、ここまでは、「愉快なオヤジたち」(笑)。
しかし。
変化が訪れるのは、ハウザーがシュトロゼックと仲良くなってから。
最初はもちろん、シュトロゼックとハウザーは犬猿の中で、顔を合わせるたびに舌戦をかわしていたのだけど。
ずれていた歯車が、あるときぴたりと合ってしまう。
んで、一度あってしまえばアンタ、はなれられない居心地のよさ。
ハウザーはシュトロゼックに骨抜き。
それを目の当たりにしたクエイドに芽生える、嫉妬。
自分を理解せず(自分も理解しなかった)、自分を愛さない(自分も愛さなかった)あの男が、自分でない別の男を認め、愛した。
それって、おれがシュトロゼックより劣っているということか?
ハウザーがシュトロゼックの肩を持つのが気に入らない。あいつは敵の首魁なのに。
人間として男として、自分が価値を認められないシュトロゼック(だって敵で異民族。このへん、クエイドは選民意識のカタマリ)が、ハウザーに認められて、自分が認められないなんて、おかしい。
ハウザーの軍人としての器量を尊敬してはいたが、人間としての性格には反感を持っていたクエイド、ここでまちがった方向へ走る。
ハウザーは、「人間の器量」とはべつのところで、自分よりもあの男を認めているのだ、と。
べつのところって?
そりゃもちろん、いちばん下世話な方向さ。
「ハウザー大佐が奥様と離婚された原因は、やはり性癖の問題ですか? あの赤熊のような男がお好みでは、連邦の名家出身であられた奥様にはさぞご不満でしたでしょうね」
真面目な男はキレるとこわい。クエイドはあの上品な顔で、次々とそれ言っちゃシャレにならんぞ的なお下劣なことを言う。
言うだけでなく、想像する。ハウザーが、あの赤熊に抱かれている様子なんぞを。
それは、自分をまもるため。おれが人間としてシュトロゼックに負けたわけじゃない。シュトロゼックはハウザーの愛人だから、おれよりも好まれているというだけのことだ。
ハウザーは憤慨する。そりゃもちろん。彼とシュトロゼックは、もちろんプラトニック(笑)。
おたがい、恋愛に近い感情があることは認めているが、なんといっても思慮深い大人の男たちなので、今の関係を壊すよーなマネはしないと、暗黙の了解があった。
それを愚弄するかのような、クエイドの言葉。そりゃ怒るさ。
だけどクエイドは、ハウザーの怒りの中に真実を嗅ぎつけ、さらに激昂する。やっぱりそうなんだ、と。
クエイドの、ハウザーへの破壊衝動は、恋愛感情ではないかもしれない。
気は合わないけれど器を認めていた上司。相手に自分の望む形で認めてもらえなかったこと、自分が価値を認められない男以下に思われていること、プライド、異民族への差別意識、基地に孤立する今の状態への恐怖、いろんなものがすべて混ざり合い、クエイドは破滅へ突き進むことになる。
男に欲情する趣味はカケラもないが、ひび割れた存在意義が、ハウザーを蹂躙しろと叫ぶ。シュトロゼックよりもおれが上だ。ハウザーよりもおれが上だ。おれが正しい。誰もおれを否定するな。おれだけが正しい……!
もしも、ハウザーが、おれを愛してくれたら。
受け入れてくれたら。
おまえは正しい、と言ってくれたら。
……救われる、のに。
救われたい、のに。
犯しておいて、泣くのは反則だぞ、と、ハウザーは思うけれど、とりあえずクエイドの涙は見なかったふりをしてやる。いい男だ、ハウザー。
クエイドの慟哭はわかるけれど、そこまで面倒見てやるほどハウザーも大人物じゃないし、ヒマもない。彼はやっぱりシュトロゼックのもとへ行く。シュトロゼックをいちばん信じ、愛する。クエイドはさらに「おれは否定された」と思って激昂するんだがね。ああ、悪循環。
一方、シュトロゼックの息子、アルヴァ。父親そっくり(外見は母親似らしい。神さまありがとう!)の彼はもちろん、父の愛人(笑)ハウザーに反発しながら惹かれていく。ハウザーに似ている、とゆー理由でシンクレアにちょっかい出してみたり。
クエイドがハウザーに無体なマネをしているのを知って、マジにクエイド暗殺を考えて、父親に殴られてみたり。ま、若いわな。
舞台のクライマックス、シュトロゼックと最後のランデヴー(笑)中のハウザーのもとへ、クエイドがなぐり込んでくるよね。あのとき、「この野郎!」とクエイドに向かっていくアルヴァはツボですわ。(あっけなく撃たれて、役立たずなのもまたよし)
クエイドは最後の最後まで、ハウザーに向けてだだっ子のよーに、地団駄を踏みつづけた。愛ではなかったかもしれない。だけど、他のなにものにもかえられない激情が、そこにあった。
ハウザーの心を誰よりもなによりも求めていたのは、まちがいなくクエイドだった……。
そんなクエイドの無形の思いを、彼の死と共に、ハウザーは背負うことになる。
クロイツェル基地の地下に安置されたクエイドの遺体に、そっと口付けて。「あいしてる、って、言ってやればよかったな」……それは真実じゃないけど、クエイドだってべつに、真実なんか欲してなかったよ。
欲しかったものは。
……クエイドのバカがこんな死に方したせいで、ハウザーは愛するシュトロゼックと決別することになる。生涯会うこともなく。
ただ、父の想いを背負い、傷を抱いたまま隠居生活をするハウザーを、アルヴァが訪ねてゆくのはまた、べつのはなし……。(そんときいくつだ、ハウザー……50代やほひ……)
どっとはらい。
あ、もう文字数がない。
この話をきちんと小説にしたら、おもしろそうなんだけどなあ。いつか書けるといいなあ(笑)。
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