恋に堕ちる瞬間。@TCAスペシャルDREAM
2002年6月7日 タカラヅカ トウコちゃんのことは、ずっと好きだった。
『風共』の新人公演でその実力を見せつけられてから、認識はしていた。どの公演も。
「トウコのことは好き?」と聞かれたならば、「好き」と答える。だが、「じゃあトウコのファン?」と聞かれれば、「べつに」と答える。
好きか嫌いかなら、もちろん好き。でもべつに、ファンじゃない。
興味を持てなかったんだ。
好みの顔だし、歌うまいし。目立つ人だから、ずっと認識はしていたし、好意も持っていた。……ただし、一定以上の興味はわかない。
だって、安定しきってるんだもの。新人なのに、おどろきがない。どんな役を与えられたとしても、「ああ、トウコならやり遂げるだろーねー」と思い、またまったくもってその通り。
わたしが応援しなくても、エリートコースを突っ走るのだろう。興味ないっす。
わたしにとってトウコちゃんは、そーゆー人だった。
ずっと好きだった。それは、確か。
わたし基本的に、うまい人が好き。ヘタで華だけある人より、なにかひとつでも必殺技ともいえる実力を持った人が好き。
だから歌っても演技しても、十二分にうまいトウコちゃんのことは、ずっと好きだったさ。長く観ているから、愛着もあったさ。
ただ、ファンじゃないだけで。
しかし。
しかーしっ。
人生なにが起こるかわからない。
新公『エリザベート』もバウ『イカロス』も、ケロちゃん目当てで行った、このわたし。嫣然たるトート様より、あぶなっかしい歌声のフランツ・ヨーゼフ様、うるんだ瞳の天使イカロスよりも、枯れた雰囲気のオヤジ作家アーノルドに釘付けだった。
トウコちゃんは好きだし、舞台にいてくれるとありがたかったけれど、それだけのことだった、このわたし。
そんなわたしが。
恋に堕ちた。
『花吹雪恋吹雪』の、石川五右衛門様に、だ。
な、なんで?!
なんで今、トウコちゃん?!
トウコちゃんのこと、どれだけ長く観てるよ? そりゃーもー、いやってほど観てきたよ? こんなに長い間、なんとも思わなかった人なのに。
幼馴染みにうっかり恋してしまった大人の女、みたいな身の置きどころのなさ。ええっ、嘘、今さらなんでアイツにときめくのよ?! こまるわよそんな、どんな顔して会えばいいのよ。おろおろ。赤面。……てな。
いやいや。
トウコちゃんはずっとずっと、素敵でしたともさ。
ただ、わたしに見る目がなかっただけで。
『花恋吹雪』には、ときめきっぱなし。どきどきどきどき、ああ、どうしよう。
あの眼に射すくめられて、動けない。
わたしはあまり、誰かに入れあげるタイプではない。好きな生徒さんはいろいろいるけれど、ミーハーしながらも「あの作品は構成がなってないね」とか、理屈こねているタイプのヅカファンだった。
いくら好きな人が出演していても、駄作は駄作、観る価値ナシ。公演は出演者よりも演出家の名前で選ぶ、作品の出来で選ぶ。
てな、かわいげに欠けるこのわたしがだ。
どうしよう、めろめろ(死語)だ。
「トウコちゃんがいいの、めちゃくちゃ素敵なの、五右衛門様が美しいの」
身もだえして語るわたしに、友人たちはあきれ顔。
「あたし、緑野ちゃんがこんなにコワレてるの、はじめて見た」「緑野って、誰かの熱いファンになったりはしない人だと思ってた」「こいつ、バカだ(笑)」……など。さんざん揶揄された。
いや、今までだって内心熱くファンしている人はいたけど、こんなふーにいてもたってもいられないよーな想いははじめてで以下略。
時間が経つと落ち着いたけれど、雑誌などで不用意に五右衛門様の写真なんぞ見てしまった日にゃあ、
「はうっ!!」
と叫んで、のけぞりそうになったよ。マンガならここで鼻血吹いてるね。
とにかく、劇的だった。恋は突然やってくる。
そこまで簡単にかつ深く堕ちておきながら、わたしがそれ以上踏み込むことはなかった。
わたしの苦手な人がトウコちゃんの組にいたり、どー考えても見ているのがつらいよーな役ばかりたてつづけにあたったりで、「運命がわたしの恋の邪魔をしている?!」ってくらい、わたしは彼女の舞台を観に行けなかった。
そうしているうちに、幸か不幸か熱はおさまっていったさ。
恋は愛情に変わり、静かに見守る気持ちになった。
どんな役でも、似合わない衣装でも、わたしはその舞台で君がいちばん好きだよ(はぁと)、てな想いで、遠くから見つめたさ。届けわたしのラヴラヴビーム!
ねえ。
今でも、星組の舞台は、トウコちゃん目当てで観に行っているさ。わたしは一度好きになった人は、一生好きなんだから。その時間ごと、想い出ごと。
それが過去の美しい恋のひとつにすぎないにしても。今はちがう恋をしていたとしても。
どの恋もまた、愛しいのだから。
………………今日、思い知ったよ。
恋に堕ちる瞬間。
ときめく胸。
ええ。
またしても、
「はうっ!!」
って、のけぞりそうになった。鼻血吹きそーな衝撃。
ムラの客席で、TCAスペシャルDREAMを観て。
五右衛門様っっっ。
トウコちゃん、歌ってくれるんだもの、『花恋吹雪』を! しかも五右衛門様の着物を片袖通して。
じたばた。
どうしようどうしよう、どきどきが止まらないっ。
バカなのはわかってる。わかってるから、つっこまないで。
トウコちゃんがこれからどんな人生を歩むのか知らないが、わたしはずっと応援してる。
ときめいているこの瞬間、わたしは少女のころに戻っているのだから。
時間をさかのぼる魔法。
そのよろこびを、忘れることはないから。
ああもおっ、なんてしあわせなんだ。TCAスペシャルDREAM。至福のとき。
夢見心地で、劇場をあとにしたさ。
…………注意。
わたしが行ったのは、ムラです。大劇です。
大劇なのに、何故DREAM? 大劇で上演されたのはLOVEの方だろ?
ええ。LOVEも観ましたとも。昨日Be-Puちゃんがメールで報告してくれた通り。
> TCAはやっぱりTCAでした
「参加することに意義がある」。得られるのは「観た」という満足感だけ、内容については触れまい、触れたらかなしくなるだけだ、な、いつものTCA。客をナメてるよな、歌劇団、と言いたくなる、いつもの金だけ高いTCA。
ムラと東宝と、なんでこんなにレベルちがうのっ?!
ムラの客をなんだと思ってるの?!
この構成の差はなによ、センスの差はなによ??
わたしと殿さんは、LOVEを観たあと、残ってDREAMのビデオ上映を観たのです。
観て良かった、DREAM!!
もしもLOVEだけ観て帰ってたら、とても淋しい気分のままでした。「所詮TCA」に踊らされた自分に落ち込みながら、帰るところだった。
ヅカにハマって1年未満、はじめてTCAを観た殿さんは、本気で怒ってたもの、「これがTCAっていうものなの? こんなにしょーもなくてセンス悪いものなの?!」って。「なにがリンゴ追分よっ、ふざけんな!」って。
なのに、帰り道はふたりともご機嫌さ、「今日はビデオを観に来たんだよね、わたしたち!」「そうよ、メインはビデオよ!」。
たのしかったよ、TCAスペシャルDREAM!! ありがとうDREAM!!(笑)
『風共』の新人公演でその実力を見せつけられてから、認識はしていた。どの公演も。
「トウコのことは好き?」と聞かれたならば、「好き」と答える。だが、「じゃあトウコのファン?」と聞かれれば、「べつに」と答える。
好きか嫌いかなら、もちろん好き。でもべつに、ファンじゃない。
興味を持てなかったんだ。
好みの顔だし、歌うまいし。目立つ人だから、ずっと認識はしていたし、好意も持っていた。……ただし、一定以上の興味はわかない。
だって、安定しきってるんだもの。新人なのに、おどろきがない。どんな役を与えられたとしても、「ああ、トウコならやり遂げるだろーねー」と思い、またまったくもってその通り。
わたしが応援しなくても、エリートコースを突っ走るのだろう。興味ないっす。
わたしにとってトウコちゃんは、そーゆー人だった。
ずっと好きだった。それは、確か。
わたし基本的に、うまい人が好き。ヘタで華だけある人より、なにかひとつでも必殺技ともいえる実力を持った人が好き。
だから歌っても演技しても、十二分にうまいトウコちゃんのことは、ずっと好きだったさ。長く観ているから、愛着もあったさ。
ただ、ファンじゃないだけで。
しかし。
しかーしっ。
人生なにが起こるかわからない。
新公『エリザベート』もバウ『イカロス』も、ケロちゃん目当てで行った、このわたし。嫣然たるトート様より、あぶなっかしい歌声のフランツ・ヨーゼフ様、うるんだ瞳の天使イカロスよりも、枯れた雰囲気のオヤジ作家アーノルドに釘付けだった。
トウコちゃんは好きだし、舞台にいてくれるとありがたかったけれど、それだけのことだった、このわたし。
そんなわたしが。
恋に堕ちた。
『花吹雪恋吹雪』の、石川五右衛門様に、だ。
な、なんで?!
なんで今、トウコちゃん?!
トウコちゃんのこと、どれだけ長く観てるよ? そりゃーもー、いやってほど観てきたよ? こんなに長い間、なんとも思わなかった人なのに。
幼馴染みにうっかり恋してしまった大人の女、みたいな身の置きどころのなさ。ええっ、嘘、今さらなんでアイツにときめくのよ?! こまるわよそんな、どんな顔して会えばいいのよ。おろおろ。赤面。……てな。
いやいや。
トウコちゃんはずっとずっと、素敵でしたともさ。
ただ、わたしに見る目がなかっただけで。
『花恋吹雪』には、ときめきっぱなし。どきどきどきどき、ああ、どうしよう。
あの眼に射すくめられて、動けない。
わたしはあまり、誰かに入れあげるタイプではない。好きな生徒さんはいろいろいるけれど、ミーハーしながらも「あの作品は構成がなってないね」とか、理屈こねているタイプのヅカファンだった。
いくら好きな人が出演していても、駄作は駄作、観る価値ナシ。公演は出演者よりも演出家の名前で選ぶ、作品の出来で選ぶ。
てな、かわいげに欠けるこのわたしがだ。
どうしよう、めろめろ(死語)だ。
「トウコちゃんがいいの、めちゃくちゃ素敵なの、五右衛門様が美しいの」
身もだえして語るわたしに、友人たちはあきれ顔。
「あたし、緑野ちゃんがこんなにコワレてるの、はじめて見た」「緑野って、誰かの熱いファンになったりはしない人だと思ってた」「こいつ、バカだ(笑)」……など。さんざん揶揄された。
いや、今までだって内心熱くファンしている人はいたけど、こんなふーにいてもたってもいられないよーな想いははじめてで以下略。
時間が経つと落ち着いたけれど、雑誌などで不用意に五右衛門様の写真なんぞ見てしまった日にゃあ、
「はうっ!!」
と叫んで、のけぞりそうになったよ。マンガならここで鼻血吹いてるね。
とにかく、劇的だった。恋は突然やってくる。
そこまで簡単にかつ深く堕ちておきながら、わたしがそれ以上踏み込むことはなかった。
わたしの苦手な人がトウコちゃんの組にいたり、どー考えても見ているのがつらいよーな役ばかりたてつづけにあたったりで、「運命がわたしの恋の邪魔をしている?!」ってくらい、わたしは彼女の舞台を観に行けなかった。
そうしているうちに、幸か不幸か熱はおさまっていったさ。
恋は愛情に変わり、静かに見守る気持ちになった。
どんな役でも、似合わない衣装でも、わたしはその舞台で君がいちばん好きだよ(はぁと)、てな想いで、遠くから見つめたさ。届けわたしのラヴラヴビーム!
ねえ。
今でも、星組の舞台は、トウコちゃん目当てで観に行っているさ。わたしは一度好きになった人は、一生好きなんだから。その時間ごと、想い出ごと。
それが過去の美しい恋のひとつにすぎないにしても。今はちがう恋をしていたとしても。
どの恋もまた、愛しいのだから。
………………今日、思い知ったよ。
恋に堕ちる瞬間。
ときめく胸。
ええ。
またしても、
「はうっ!!」
って、のけぞりそうになった。鼻血吹きそーな衝撃。
ムラの客席で、TCAスペシャルDREAMを観て。
五右衛門様っっっ。
トウコちゃん、歌ってくれるんだもの、『花恋吹雪』を! しかも五右衛門様の着物を片袖通して。
じたばた。
どうしようどうしよう、どきどきが止まらないっ。
バカなのはわかってる。わかってるから、つっこまないで。
トウコちゃんがこれからどんな人生を歩むのか知らないが、わたしはずっと応援してる。
ときめいているこの瞬間、わたしは少女のころに戻っているのだから。
時間をさかのぼる魔法。
そのよろこびを、忘れることはないから。
ああもおっ、なんてしあわせなんだ。TCAスペシャルDREAM。至福のとき。
夢見心地で、劇場をあとにしたさ。
…………注意。
わたしが行ったのは、ムラです。大劇です。
大劇なのに、何故DREAM? 大劇で上演されたのはLOVEの方だろ?
ええ。LOVEも観ましたとも。昨日Be-Puちゃんがメールで報告してくれた通り。
> TCAはやっぱりTCAでした
「参加することに意義がある」。得られるのは「観た」という満足感だけ、内容については触れまい、触れたらかなしくなるだけだ、な、いつものTCA。客をナメてるよな、歌劇団、と言いたくなる、いつもの金だけ高いTCA。
ムラと東宝と、なんでこんなにレベルちがうのっ?!
ムラの客をなんだと思ってるの?!
この構成の差はなによ、センスの差はなによ??
わたしと殿さんは、LOVEを観たあと、残ってDREAMのビデオ上映を観たのです。
観て良かった、DREAM!!
もしもLOVEだけ観て帰ってたら、とても淋しい気分のままでした。「所詮TCA」に踊らされた自分に落ち込みながら、帰るところだった。
ヅカにハマって1年未満、はじめてTCAを観た殿さんは、本気で怒ってたもの、「これがTCAっていうものなの? こんなにしょーもなくてセンス悪いものなの?!」って。「なにがリンゴ追分よっ、ふざけんな!」って。
なのに、帰り道はふたりともご機嫌さ、「今日はビデオを観に来たんだよね、わたしたち!」「そうよ、メインはビデオよ!」。
たのしかったよ、TCAスペシャルDREAM!! ありがとうDREAM!!(笑)
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